東京芸術大学がオランダとの共同研究で「バベルの塔」のクローンを制作。最先端テクノロジーと伝統技術のコラボで実現した。 旧約聖書に登場する「バベルの塔」。絵画において最も有名なのはおそらく、オランダの画家ブリューゲルの最高傑作とされる作品だろう。ボイマンス美術館所蔵のそれが今、24年ぶりに日本で展示されている。東京都美術館の「バベルの塔」展だ。 そのバベルの塔はまぎれもない本物だが、実は日本で制作された“もう1つのバベルの塔”があるのをご存じだろうか。それは現在、同美術館から徒歩約3分の東京芸術大学「Study of BABEL」展で公開されている。 上がブリューゲルのバベルの塔。そして下が、日本生まれのもう1枚のバベルの塔だ。撮影条件が異なる2枚だが、実物を目にすると色や素材の質感まで、記者の目には全く同じもののように見えた。どういうことなのか。 実は、日本生まれのバベルの塔は、ブリューゲ