周囲も驚きのフットワークの軽さだ。新規外国人の入国制限強化を想定し、球団側は年の瀬に来日の前倒しを打診したところ、クロンは快諾。しかも、そのやり取りから1週間足らずでの来日となったことで、球団関係者を「こんなに早く来てくれるとは…。ヤル気に満ちているんだろう」と感嘆させている。 そんな積極行動の裏にあったのが、元助っ人たちによる〝家庭訪問〟の影響だという。例年なら駐米スカウトが春季キャンプを訪問して新助っ人に助言を送るが、今年は新型コロナ禍により来日が中止となった。そのため次善の策としてクロンと同じアリゾナに住むOBでスカウトのブラッド・エルドレッド氏とスコット・マクレーン氏が感染対策をした上で本人宅を訪問。日本野球に適応するためのノウハウを伝授していたのだ。