アイルランドのカウエン首相は訪問先のブリュッセルで記者団に対し、来月2日に実施する欧州連合(EU)の新基本条約、リスボン条約批准の是非を問う出直し国民投票について「これまでのところ(われわれを)後押しする流れだ」と述べ、批准に自信を示した。18日付同国紙アイリッシュ・タイムズが報じた。 昨年6月の同投票は、小国が強大なEUにのみ込まれるとの懸念などから批准反対が53%に達し否決された。今月中旬発表の世論調査では賛成62%、反対23%となるなど、賛成派が優勢。しかし、前回は投票前の最後の1、2週で反対派が賛成派を上回ったため「(今後)何が起こるか分からない」とも強調した。 昨年の否決でEUが目標とした今年1月の条約発効は遠のいた。EU27カ国中、同条約批准のために国民投票を実施しているのはアイルランドだけ。(共同)