睡眠時無呼吸症(SAS)とは、睡眠中に気道閉塞が起こって断続的に無呼吸がおこり、そのため充分な睡眠が確保出来なくなって日中の眠気、集中力低下、疲れやすさなどが続く疾患である。肥満者に多く、減量だけでも改善することがあるが、なかなかうまく行かないのが世の常。重症の場合、心血管性合併症が起こって死につながることすらある。 診断が確定した場合、CPAPという呼吸補助装置を付けて眠ればいいとされるが、想像してみれば判るように、こいつはやはり違和感ありまくりなのである。「ぐっすり眠れるから、多少の違和感なんか気にならない」とこれを勧める治療者はいうのだが、「あれを付けて寝たら、あまりの気持ち悪さにパニックを起した」という人もいるぐらい。それ以外の治療法では、ある種の利尿剤が効くこともあるが、まあ、気休めに近い。 そんなSASに対して、かなり大胆な代替療法を提案するのが、今年の2月4日発刊のBMJに掲