米軍徳之島移設問題南の島のイメージと言えばどういうものがあるでしょうか。ゆったりとした島時間が流れる「常夏の楽園」、地理的に隔絶されているが故に純化されるような素朴な人と人の関係。パッと思いつくのはやはり「楽園」的なイメージではないかと思います。外から見る南の島のイメージには「楽園」があり、そのイメージとしての「楽園」は海や自然とあいまって確かに存在するでしょう。そして、当事者である南の島にとっても人間が主体となった願望としての「楽園」が存在しているのではないかと感じています。それは自立した国であり、人間関係であり、島の中で完結される人生の舞台としての「楽園」。アメリカもヤマトも海の向こうの遠い世界であり、人生の舞台に添え物としてだけ登場すればいい。完結する世界としての「楽園」。幼い僕に向かって婆さんが冗談めかして「ケトウもヤマトも信じるなよ。島のお嫁さんをもらえよ」と言ったのを今でもはっ