第2節 テレビゲームが子どもに与える影響 テレビゲームが子どもに様々な影響を与えていることについては、その有用性から悪影響まで、様々な指摘がなされているところであり、これまでも、心理学、社会学、生理学など幅広い観点から、その影響について研究が行われてきているところである。 本節では、テレビゲームが子どもに与える影響について研究してきた本協力者会議の3委員(坂元委員、佐々木委員及び橋元委員)が、これまでの研究の事例を紹介する。 「子どもとテレビゲーム」に係る問題性【坂元委員】 テレビゲームが子どもの発達に悪影響を及ぼすのではないかという可能性は、テレビゲームの問題性として、かつてからしばしば指摘されてきた。特に暴力性、社会的不適応、学力や知的能力、視力、体力などに対する悪影響が心配されている。本稿では、こうしたテレビゲーム悪影響論の経緯について触れた上で、悪影響論に関して行われてきた学