茨城県ひたちなか市にあるジャズバー、「サムシング」に待ち合わせ時間ちょうどに現れた、小柄な中年の紳士。写真で見た慶喜公の面影がどことなく思い浮かぶ、柔らかで優しい顔つきが印象的です。この方こそ、徳川慶喜公直系の子孫であり、徳川慶喜家第4代目当主の徳川慶朝(よしとも)さん。家康公の子孫であり、慶喜公の曾孫に当たります。 20年間東京の広告制作会社のカメラマンとして活躍後、フリーランスとなり、今は茨城県在住。世が世なら第18代将軍?という、慶朝さんの生活を伺いました。 ―この店は行きつけですか? 「はい。週に2~3回はここでジャズを聴いて、お酒を飲んでいますね。ウイスキーのボトルのタグにも『将軍さま』ってあるでしょう(笑)。数年前まで東京都内のマンションに住んでいましたが、茨城県に引っ越してきました。」 ―徳川家に縁が深いから茨城なのですか? 「いいえ、水戸藩だったというのはたまたまです。一番