小林 節(こばやし・せつ)氏 憲法学者、慶應義塾大学教授、弁護士。日本海新聞・大阪日日新聞客員論説委員。近著『「憲法」改正と改悪』など著書多数。(撮影:前田せいめい、以下同) 小林 自民党は憲法改正を目的につくった党でありながら、歴代内閣は自分の内閣の間は憲法は議題にしないと言って逃げてきました。 ところが、安倍(晋三、首相)さんだけは憲法を必ず議題にし、前の安倍内閣の時に憲法改正国民投票法を作った。安倍さんは今も本気で動いているという感じがします。 私は憲法の中身を変えることについて大賛成です。よい憲法にしようと。憲法9条の改正は私の持論であり、その点では安倍(晋三、首相)さんとまったく一致しています。 侵略はしない、自衛はする、そのための軍隊は持つ、条件次第では国際貢献で海外派遣もする、と。そうやって堂々と国民に語りかけて、憲法9条改正に真正面から取り組めばいいんです。 しかし、今の動