内容詳細 「動的脳観」をもとに現代理論脳科学の勘所を解説した得難い一冊.随所に語られている著者の問題意識から,生き生きとした研究の流れとともに,研究には諸科学の様々な素養が活かされていることを知ることができる. 第1章 序 ことのおこり 第2章 脳の見方 2.1 静的脳観と動的脳観 2.2 解釈過程に基づく解釈デバイスとしての脳 第3章 脳活動の力学系解釈:低次元アトラクターによる解釈から高次元遍歴による解釈へ 3.1 神経系でのノイズと斜積変換 3.2 力学系とノイズとの相互作用 3.3 カオス的なもの 第4章 カオス的遍歴 4.1 動的連想記憶モデルとカオス的遍歴 4.2 カオス的遍歴の発見 4.3 カオス的遍歴の数学的側面 4.4 カオス的遍歴の情報構造と脳における意義 第5章 カオスと縮小写像の干渉 5.1 カオスと縮小写像の干渉 5.2 レスラーの拡張(二次元) 5.3 次元 5