「一軒め酒場 神田南口店」。中に入ると、メニューの安さに驚く。生ビールの中ジョッキは1杯330円、枝豆は1皿150円。串カツ1本が99円で、おにぎりは1個95円だ。ソフトドリンクは100円で飲める。 一番高い料理はほっけ焼きと豚キムチ炒めだが、それでも各350円。これを上回る価格は、瓶ビールの450円しかない。 決して立ち飲み屋ではない。席に着く普通の居酒屋だ。記者は2人で料理8品、アルコール3杯、ソフトドリンク1杯を注文したが、会計は3130円だった。つまり、1人1500円程度で満腹になる。 「一軒め酒場」とは聞きなれない名前だが、実は老舗の居酒屋チェーン、養老乃瀧(東京都豊島区、野村幹雄社長)が経営している。この店も以前は店名を「養老乃瀧」として営業していた。それを昨年12月、業態を変えて新装オープンしたものだ。 同社は「昨今の経済状況下で低価格の商品が消費者に求められていることを受け