ニッポンの皆さんもすでにご存知だと思うが、現在の上海は未曾有の危機の最中。新型コロナウイルスの影響で3月末から完全に都市がロックダウンされているのだ。 日々の感染者は2万5000人を越えた。毎日至るところでPCR検査や抗原検査が行われ、感染者は隔離施設に連行されていく。デパートやモールの商業施設やスーパーマーケット、コンビニエンスストア、飲食店も全て休業。上海市からの食材配給はいくばくかあり、オンラインでの注文もできるがその商品はすぐには届かない。空っぽの冷蔵庫。上海の食料不足は慢性的だ。市民は欲しい商品によって様々なアプリを使い分け、朝から晩まで携帯の画面を16連打し食材確保に勤しむ。 これが「日本のワイドショーでも報じられている上海の現在」だろう。ここからは上海全体の話ではない一人の日本人の話を淡々としたいと思う。 ◇ ◇ ◇ 時を戻そう。 ■3月8日(火)晴れのち曇り 「女王節」とい