今年3月、私が勤務する神奈川県横浜市の薬局に、80代男性の泉田武さん(仮名)がホームヘルパーに付き添われてやってきた。聞けば泉田さんは認知症を患いながらも一人暮らしをしているという。2人の会話を耳にした私は驚いてしまった。 「泉田さん、この前、お部屋がうんちとゴミだらけで掃除大変だったわよね?」(ホームヘルパー) 「そうだったっけ?」(泉田さん) 泉田さんは機嫌よくニコニコと笑っていた。汚物まみれになっていた自分の部屋、それもつい最近起こったことを、もう覚えていないらしい。 認知症当事者が一人暮らしだったら 認知症は脳の細胞が何らかの原因で死んでしまったり、働きが悪くなったりすることで「判断力」「記憶力」「実行力」「計画力」などに障害が起こった状態を言う。認知症当事者の「朝ご飯はまだ?」という問いに対して、介護者が「さっき食べたでしょう」と返すやり取りが典型例だ。それが一人暮らしだったらい
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