柔道混合団体決勝、フランスに敗れ、出番のなかった大野将平(左)を思いやる井上康生監督=31日、日本武道館(撮影・軸丸雅訓) ◆東京オリンピック(五輪)柔道 混合団体決勝(31日、東京・日本武道館) 表彰式後に胴上げで3度舞うと号泣した。57年ぶりの自国開催五輪という重圧の中、柔道の日本男子に史上最多の5個の金メダルをもたらした井上康生監督(43)=宮崎市出身=は、今大会を最後に全日本柔道連盟の内規で定めている最長任期の2期9年を終えて、退任する。 【写真】井上康生監督 最後に選手を抱きしめ、思わず… 「勝って胴上げさせたかった悔しい気持ちが半分。でも、こんな素晴らしい選手たちと闘わせてもらった。これほど幸せな者はいない」 2012年11月に就任。同年のロンドン五輪で日本男子が初の金メダルゼロに終わり、柔道界の暴力指導など相次ぐ不祥事で威信が損なわれていた時期だった。「自分で本当にいいのかと