[Levi Boxell, “The internet, social media, and political polarisation,” VoxEU, Oct.1, 2017.] これまで,政治的二極化が近年になって高まっているのはインターネットのせいだと多大な非難が向けられてきた.だが,政治的二極化が全体的に高まる傾向は少なくとも70年代までさかのぼり,そこにインターネットはなんら有意な役割を果たしていないことをこのコラムでは論じよう.使用するのはアメリカのデータだ.さまざまな研究結果を見ていくと,わかりやすい物語による説明に安んじずにもっと奥深く見通すことの重要さが際立ってくる.政治的な感情を押し動かす要因をもっと深く理解することが重要なのだ. いまも蓄積が進んでいる研究文献からは,アメリカの有権者のあいだにみられる政治的二極化は近年になって強まっていることがうかがえる(e.g.
![レヴィ・ボクセル「インターネット,ソーシャルメディア,政治的二極化」(2017年10月)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4ab8b4f48ce5ee7a1989782a7c73d6f85e5e6264/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F06%2Fboxellfig1.png)