安倍晋三政権は今年、日本の防衛産業に課されてきた厳しい輸出規制を緩和した。物議を醸したこの決定により、三菱重工業など日本企業が大きな利益を受ける時代がくる可能性がある。ただ、うまく進めなければ大きな問題にぶつかることになろう。 日本では1967年に国会が武器輸出を制限して以降、ほぼ半世紀にわたり企業が海外で武器を販売することが禁じられてきた。1976年にはこうした制限が実質的な全面禁止となったが、国内では三菱などが着実に成長を続ける自衛隊向けにヘリコプターや戦車、戦艦、戦闘機、航空機エンジンなどを生産していた。 日本製の軍事機器は、例えば米国製よりもしっかりとした造りで、技術の信頼性も高く価格も適正だと評価されている。とはいえ、米国やロシア、フランス、さらに韓国や中国などの企業が支配する海外市場を、日本企業は傍観するしかなかった。 こうした状況は一変しつつある。安倍首相は日本の防衛体