中学生か高校生のころ、区立図書館で自分の身分を用紙に記入する時に、欄にある「学生」を○で囲みながら、何か得意に感じると同時に、後ろめたさのようなものが残った。高校生も「学生」の範疇に含むことが一般にはある。「学生証」を持ち、「学生服」を着ているものの、現実にはまだ大学生ではないことに悔しい思いさえ抱いた覚えがある。 日本では、教育関係の法令で、幼稚園児は「幼児」、小学生は「児童」、中学・高校生は「生徒」、大学生(高専などを含む)は「学生」と、それぞれに呼称が定められている。明治初期においては、小学生から大学生までを「student」などの訳語として「生徒」と称したこともあった。さらに学制以前に溯れば、種々の教育機関で学ぶ者を「學生」と書いて「ガクショウ」(ガクシヤウ・ガクソウ)と呼んでいた。 韓国では、電車内で手持ちぶさたそうなおばさんに、ニコニコしながら「學生(ハクセン)!」と大きな声で