国や自治体が税滞納者からの差し押さえ品などをインターネット売却する「官公庁オークション」で、希少動物の剥製(はくせい)や、医療機器のマッサージチェアがかけられるケースが相次ぎ、環境省や厚生労働省が調査に乗り出した。 剥製でも絶滅の恐れのある動物の販売は種の保存法に違反し、マッサージチェアの無許可販売は薬事法に触れる。自治体側は「まさか売ってはいけないものとは……」と戸惑っている。 環境省によると、島根県は2007年2月、南西諸島などに生息するウミガメの一種タイマイの剥製を、秋田県鹿角(かづの)市も08年2月、クマタカの幼鳥の剥製を出品した。いずれも、ネットに出たところで動物保護団体の指摘などを受け、取り下げた。 財政再建団体の北海道夕張市は07年8月、市が所有する剥製のヒョウを売りに出したが、やはりサイトを見た人から指摘され、売却をやめた。夕張市の担当者は、「売れるものは何でも売りたくて、