住宅ローン金利の行方について考える前に、そもそも金利とは何か、そしていまなぜ長期金利が上がっているのかを押さえておきます。 「経済の体温計」とも呼ばれる金利。景気がよくなると金利の上昇につながり、逆に景気が悪くなると、金利は下がる要因となります。 それではいまなぜ日本の長期金利が上昇傾向にあるのか。 コロナ禍からの経済活動の正常化、そして円安も追い風となって日本企業の間では利益を増やす企業が相次いでいます。株価も上昇傾向にあり、日本の景気回復への期待感が高まっていることも1つの要因です。 ただ、長期金利上昇の最大の要因は日銀が金融政策の運用を見直したことです。 日銀はことし7月28日に金融政策の運用を柔軟化し、長期金利の一段の上昇を容認しました。それまでは、長期金利が0.5%以下となるよう抑えていましたが、事実上、1%までの上昇であれば認めることにしたのです。円安が進む中、為替の大きな変動