石油問題の〝ウソの顔〟:養老孟司(東京大学名誉教授) (2) 2008年8月12日(火)15:26 ←前のページ 1 | 2 | 3 | 4 次のページ→ 誰に向かって倫理を説いているのか いわゆる温暖化問題は、知恵者が考えた、ピークアウトに掛けた煙幕ではないか。私はそれを疑っている。クリントン政権の副大統領だったゴアが大声を出し、それに対してノーベル平和賞が出たのもにおう。いわば欧米がグルになっている。ゴア自身は自宅の過大なエネルギー消費を批判されたが、そもそも炭酸ガスを出さないようにするのが「倫理」だというに至っては、笑うしかない。政治家に倫理を求めるのは「八百屋で魚を買おうとするようなもの」だからである。政治は倫理ではない。現実の取り扱い方である。その政治家が「倫理」だというのでは、本気のはずがない。何かの宣伝に決まっている。 ゴアの書物を読めば、あ