聴覚障害の当事者で、イラストレーターのミカヅキユミさん(ツイッター・@mikazuki_yumi)には、忘れられない記憶があります。かつて、わが子が体調を崩すたびに通っていた病院の看護師。耳が聞こえない人が直面しやすい、コミュニケーションにまつわる困難を和らげるため、あることを意識してくれていたのです。一部始終を描き、ツイッター上で称賛を集めたエッセー漫画の背景事情を、ミカヅキさんに聞きました。(withnews編集部・神戸郁人) ミカヅキさんは、長男・ちどりくんが3歳の頃から、かかりつけの病院に通っていました。院内の看護師のうち、とりわけ強い信頼を寄せていたのが、タツミさんという人物です。 口の形がはっきり分かるようにしゃべり、相手の唇の動きを読む口話をやりやすくしたり、先生との会話で分かりづらかった情報をメモしてくれたり。聴覚障害があっても、会話に支障が出ないよう、いつも細やかに配慮し