朝早く来て、夜早く帰る。 「家族と過ごす時間が増え、自己研鑽や趣味にあてられる時間も増えました」 朝型勤務の働き方改革を進める企業で働く男性は、夜、翌朝の自分にあててメールを送る習慣がついたと言います。 余暇の時間に浮かんだアイデアを仕事にいかすためです。 その企業の「社内出生率」は1.97。 国の平均を大きく上回る背景に迫りました。 本社の約6割が「朝型勤務」 その企業とは、大手総合商社「伊藤忠商事」です。 2010年、本格的に働き方改革に乗り出しました。 これまでに社内託児所の設置や「朝型勤務」の導入、それにがんの予防や治療を支援する制度の導入などを進めてきました。 特に「朝型勤務」の導入後、午後8時以降に残業している社員の割合が30%から5%に減ったほか、午後10時以降の残業はほぼゼロになるなど、限られた時間で効率的に成果を出す意識が社内で浸透したといいます。 深夜残業も多く、激務の