球春到来を告げる選抜高校野球大会が21日に開幕した。2年前の大会では、済美・安楽智大(現楽天)が5試合772球を投じ“投げ過ぎ論争”が巻き起こったことは記憶に新しい。日本高野連は、選手の健康を守るためのタイブレーク制採用に関する特別規則の改定も20日に発表した。 投手が故障した時、球数制限の議論が必ず持ち上がる。若年層の健康管理の重要性が叫ばれる中、今月4日、興味深い実態調査報告が上がった。アマチュア野球を統括する全日本野球協会が中心となって昨年7月から今年1月にかけて実施した、少年野球チーム(軟式、硬式)に所属する小学生が対象のアンケートで、回答者は1万228人。これだけの規模の調査は、世界的にも初めてだという。 調査では、全体の57・5%に当たる5880人が「これまでに何らかの痛みを感じたことがある」と回答。投手で肩、肘の痛みを経験したのは、ほぼ2人に1人となる49・3%にのぼった