中国を訪問して北朝鮮当局者と極秘に接触していた民主党の中井洽(ひろし)元拉致問題担当相に、政府の拉致問題対策本部職員が同行していたことが分かった。中井氏は宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使と会談したとみられ、日朝の政府間対話の可能性を探った模様だ。だが、藤村修官房長官は10日の記者会見で「一議員の活動」と述べ、中井氏の行動と政府との関係を否定した。 中井氏は10日夕の帰国の際、成田空港で記者団に「皆さんに申し上げることは何もありません」と繰り返した。ただ、中井氏は昨年7月にも中国・長春市で宋氏と会談しており、政府関係者は「今回の会談は前回の続きだろう」と語った。 北朝鮮は4月15日の故金日成(キム・イルソン)主席の生誕100年を前に、昨年から食糧支援の獲得などを狙って南北対話や米朝協議に応じるなど「対話モード」に転じている。金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去もあり、日