2012年3月13日のブックマーク (1件)

  • 苫野一徳Blog(哲学・教育学名著紹介・解説): 東浩紀『一般意志2.0』

    はじめに 来るべき新しい民主主義社会のあり方を構想した書。そのアイデアには、人をわくわくさせてくれるような大きな魅力がある。 「熟議」には限界がある。これだけ情報化と人々の多様化が進んだ時代において、「話せば合意できる」はもはやほとんど現実性を持たないからだ。 だから私たちの来るべき政治は、代議士(選良)たちの熟議だけに政策決定を委ねるのではなく、ネット上に集積された人々の「集合的無意識」を可視化して、これを大きな参照枠とするべきである。 われわれの行動パターンや交流関係、欲求の数々などは、今日すべてネット上のデータベースに集積されている(されうる)。これをうまく可視化して、すべての人が一体何を望んでいるのか、無意識レベルまで明らかにすることができれば、それは政策審議における極めて重要な参照ファクターにならざるを得なくなるはずである。 熟議と集合的無意識のデータベースとの相補関係。ここに