『DEATH STRANDING』を遊んでいて、最初に感銘を受けたのは、過去に誰かが歩いた足跡が「道」となって目の前に現われたときだった。 2019年の11月に発売され、年末に開催された「The Game Awards」においてはベストゲームディレクションを受賞するなど、世界的に高い評価を獲得した本作だが、少なくないプレイヤーが、多くの荷物を抱えると前に移動することすら困難になるそのプレイフィールに戸惑いを覚えたのではないだろうか。 私自身、キャラクターの「重心」を意識しつつ、フィールドに点在するちょっとした起伏や障害物に気を配り、ときには梯子やロープといったアイテムを駆使しながら、目的地まで荷物を出来るだけ傷つけないように届けるというこのゲームの根幹部分がつまらなくはないものの、そのあまりに素朴な味わいに面食らい、最後までやり通せるのか不安になったことは事実だ。 しかし、その不安はいくつ