日本では「A型は神経質」というふうに、血液型で性格を語られがちだ。内科医の名取宏さんは「昔、流行した『血液型人間学』という本が発端で確かな根拠はない。偏見や差別につながるし、嫌な思いをする人もいるだろうから気軽に話さないほうがいい。それに、自分の血液型を知っておく必要もない」という――。 「O型には大雑把な人が多い」のは本当か ご存じのように、ABO式血液型では、血液はA型、B型、O型、AB型の4タイプに分けられます。以前、その血液型と性格は関係しているという説を、会話のきっかけにする人がたくさんいました。たとえば「A型は神経質で真面目な性格だ」「O型には大雑把おおざっぱな人が多い」「B型の人の性格はマイペース」「AB型は変わり者ばかり」などといった感じです。 こうした主張が日本で信じられていたのには、1970年台に『血液型人間学』と称する一般書がベストセラーになったという背景があります。