2024年は気候変動にとってどんな年か 2023年を振り返って 2023年は、世界中で記録的な熱波や海水温の上昇がみられ、観測史上最も暑い年となりました。日本も厳しい暑さの夏を経験し、農業や漁業、健康などへの影響が広がりました。「地球沸騰化(Global Boiling)」というアントニオ・グテーレス国連事務総長の言葉も広く取り上げられました。世界気象機関(WMO)によれば、2023年の平均気温は、工業化前(1850-1900)の水準と比べて1.45℃上昇。国際的な目標の1.5℃上昇抑制の水準にせまっており、厳しさを増しています。 2023年は、日本が議長国を務めた G7や、COP28ドバイ会議(気候変動枠組条約第28回締約国会議)で、再生可能エネルギーを拡大し、化石燃料から脱却するとの合意が得られましたが、各国の取り組みや行動強化はまだ不十分なままです。 国内では、「GX推進法」が制定さ