南京大虐殺記念館を訪れた鳩山由紀夫元首相。国内だけでなく、米国、中国など各国に対し誤ったメッセージを送り続けた=2013年1月17日(ロイター) 日本は中国や韓国に繰り返し過去を責められ外交上の大きな障害になっているが、英国やフランスもまた植民地統治という過去を背負う。昨年末から今年にかけてインド、アルジェリアで歴史にまつわる訪問をした英仏首脳は、非道を認めたが謝罪はしなかった。旧植民地側はこれを冷静に受け止め、実質的な関係を強化する約束を行っている。負の過去を絆に切り替えた外交は今後、多くの国々に影響を与えそうだ。(坂本英彰)「謝罪ではなく敬意と理解」 英首相の向き合い方 キャメロン首相は2月に訪印した際、統治時代の虐殺事件の現場を英首相として初めて訪問した。1919年、集会の参加者に英軍が発砲し、数百人以上の死者が出た北部パンジャブ州アムリトサルだ。 キャメロン氏は犠牲者を慰霊する碑に