災害取材は空振りがつきものだとしても、キャップとして高額の取材を使って日本にまで来て取材ができないプレッシャーは小さくない。しかし、さきに仙台入りしていた別のメディアの中国記者からガソリン不足で身動きが取れない状況に陥ったことも聞いていた。その記者は仙台市役所の避難所で、東京からもってきたペットボトルの水1本とわずかなお菓子類だけで2日間取材していた。 この段階ではY記者はまだ被災地現場取材にこだわっていたので、東京に戻ってから山形空港経由で現地入りするルート、青森経由で南下するルートを調べよう、と話していた。 しかし、17日に東京・新宿から仙台への直行バスが開通するので、それを使ってはどうかとY記者に連絡を入れた時、既に彼らは福岡経由で帰国することを決めていた。あまりに素早い帰国の判断にこちらが面食らったくらいだ。 Y記者らが特別なのではなかった。潤沢な取材費でヘリなどをチャーターして縦
![疑う中国人、信じる日本人 (2ページ目):日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)