(財)日本漢字能力検定協会は今年の漢字を「偽」と定め、今年も揮毫した書が大晦日まで清水寺の本堂に置かれている。 11月の東北日販会で藤原直会長は今年の漢字は「これだ」と言い当てていた。凄い。 原材料、産地、賞味期限など経営のためなら何でもごまかせ、というワンマン経営者の謝罪会見がこの1字に集約された。官庁でも裏金工作、接待疑惑、年金問題があり、耐震偽装、中国のニセキャラクターなど挙げればキリがない。 ところで、本ってなんで「奥付け」の初版発行日が実際の発売日と違ってるのだろう。相当先の日付で記されてあるが、皆、当たり前と言わんばかりだ。 出版社のなかには2週間、いや1カ月半先の日付を表記しているところもある。ある社は「大安」に合わせているともいう。 書店や読者に少しでも新鮮な商品であることをアピールしたいというのが本音のようだ。 「あっ、偽証してますね」と冗談まじりにいうと、「そんなこと言
エクスメディアの倒産で書店が困っている。 在庫商品のうち新刊委託期限内のものは返品できるが、それ以外のものは返品しても逆送され、自社で売り切るか、処分しなくてはいけない。 ある書店経営者は「取次のオートメーション化が怨めしいですね。何を返してるのか分かってもらわない方がいいのに」と冗談とも本気ともつかない独り言をいう。 取次によっては専門の用紙を添付しないと返品を受け付けない社もある。 出版社の倒産時にいつも話題になるのが、値引き販売である。 返品がきかず、事実上、買切りの当該商品は所有権も書店にあり、値引き販売ができるということである。 取次を介した再販契約もその版元が現存しない以上、履行されない。 しかし、民事再生法の手続きの場合は、再建計画を提出し、会社が営業することから、取次も返品を促すようなことはない(?)し、再販契約も有効である。 では、自己破産した今回はどうするか。 かつてこ
昨年末から年初にかけて、倒れてしまった。もう何も喉を通らず、10日間ぐらい断食状態が続いた。おかげで5キロも痩せてしまい、いまも足が地につかないでいるようだ。 考えてみれば、初詣もしてなければ、おせち料理も食べてない。それより何より、まだ練習もラウンドもしておらず1球もボールを打ってない。1カ月近くも練習をしないなんて私にとっては禁煙するより体に悪い。 そんなことはどうでもよいのだが今朝、出版科学研究所から06年の出版販売金額が発表された。その販売金額は2兆1525億円で前年比2.0%の減少である。 詳しいことは小紙紙面、またはホームページ上に譲るが、残念なのは雑誌の販売金額が9年連続のマイナスで、この20年間でピークだった96年の1兆5640億円から約3400億円減の1兆2200億円になったこと。 コミックスが05年、06年と4%台で伸長していることからも、純粋な「雑誌」の落ち込みはそれ
「なんで、いま走らなかったんだー」 「また、カバーに入ってないっ」 「見逃しの三振なんて、なに考えてるんだー」 少年野球のコーチになって3年。試合になると、こちらも相手も大人の声ばかりがグラウンドに響く。自分のチームが勝っているときは、大人たちも幾分大人しくなるのだが、負けていると気が高ぶってくる方も少なくないようだ。 可哀想なのは選手である子どもたちで、萎縮しているのが手にとるようにわかる。 そうなると子どもたちは、ベンチを見ながら野球をするようになる。2アウト・ランナーなしでも、バッターボックスを外して、1球ずつサインを確認する。最近の高校野球をみていても、必要以上にベンチをみている選手が多くなったと感じる。 自主的に楽しんでくれればいいのに、上に立つ大人たちが“管理”をしたがる。 「いいよ、エラーしたって、三振したって、試合中に笑ってたって、何しても大丈夫だよ。コーチのために野球しな
トーハン、日販の中間決算、日教販の本決算の記者会見が立て続けに行われ、今月26日には栗田も発表となる。その内容は各社様ざまだが、営業利益面ではやはり返品の増減が大きく影響することは、どの社も同じである。 1%の改善で数億円の利益が出るといわれているこの返品率の抑制は、取次会社の重要な課題である。 取次会社では無伝票システムによって書店の支援策を打ち出し、実施している社、そして実施していなくても、これから巨額の投資で予定されている社もある。いずれは全取次会社で導入されるような気配だが、これが取次会社の足を引っぱる要因にもなっている。 ある書店の店長はいう 「いや~、助ってますよ。返品作業時間はこれまでの5分の1ぐらいに短縮されました。5時間のところが1時間で済みます。」 しかし、現場では「売れない本を次々に箱詰めしますが、つい多く入れちゃうんです。やっぱり楽ですからね。」となる。 『「つい」
日書連加盟書店の減少はもとより、名だたる老舗も含めた中小書店の廃業増加が深刻さを増している。 数々の要因からなる活字離れや、競合出店などによる売上げ減。それによる取次会社への焦げ付き、配本の減少、リストラ・・・。いまこの悪循環から抜け出せる感じがしない。 取材をしてても、書店の方の口調は徐々に強く厳しくなっていくのがわかる。 そもそも経営が悪化した要因の一つには書店外商部門による割引き販売と、未回収の不良債権化がある。そんなケースによく出会う。外商分野の値引き率は5~15%が主流のようだが、書店によっては最大20%超という場合もある。 それで一体いくら残るの?って感じだが、出版社からのバックマージンで商いにはなっているという。 再販をなんとしても崩してはならない、と声高に叫ぶ日書連、各県組合の姿とはおよそ対極の現実がそこにあり、廃業または経営不振の元凶を自らがいまもつくっている。 また、図
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