日本のホラー漫画界で活動をする木々津克久は、「人情のホラー漫画家」と呼んでも過言ではないだろう。例えば、『ふらんけんフラン』(秋田書店)での、ブラックユーモア溢れる「医療」ホラーを展開しているし、『ヘレンesp』(ともに秋田書店)では、視力も聴力も持たない(それゆえに喋ることもできない)主人公の「奇跡的」な心あたたまるエピソードを描き続けている。「陰」と「陽」の、2つの異なった地場を持つ作品を並行して編み出しているホラー漫画家に話を訊いた。※インタビューのすべては今後リリースされるUNSORTEDの新メディアに収録されます。なお、本インタビューは昨年収録されたものであり、最新の情報を保証するものではありません。 マンガを描こうと思ったきっかけは何ですか? 僕の子どもの頃は、マンガに対する憧れは、今よりも強かった気がしますよね。読んでいたのは、ジャンプ。ジャンプに連載していた漫画も、あの当時