日本メーカーが手掛けるスマートフォンが、お膝元の国内市場で海外勢に押されて苦戦している。2014年の国内シェア(出荷台数ベース)は「iPhone(アイフォーン)」が人気の米アップルが58.7%と圧倒的に強く、4.7%の韓国サムスン電子と合わせると6割強を海外勢が占める。国内勢の存在感は年々薄れており、13年に4位だった富士通はベスト5にも入らなかった。高機能の端末を低価格で販売する中国勢も日本への本格参入を虎視眈々(たんたん)と狙っており、国産スマホはさらなる窮地に立たされそうだ。 「ついに日本人の6割がアイフォーンを使う時代になるとは…」。国内メーカーの幹部はこう漏らし、肩を落とした。調査会社IDCジャパンによると、14年の国内シェアでアップルは前年比12.7ポイント増と2桁の伸びをみせたのに対し、国内勢はソニーが前年と同じ2位ながらも1.7ポイント減の14.2%で、経営難に苦しむシャ