書名の通り Linux のシステムコールに関する入門書。初版本のせいか誤植も目立ったが、内容的には何よりもサンプルプログラムに適切なものが収められていて大変よかった。入門書でサンプルが長すぎると根気がいるし、後から参照しても目的のロジックを見つけるのに時間がかかってしまう。その点、この本は巻末の関数一覧や全体の構成の中で位置付けられた説明順序などを含め、非常にしっかりした作りとなっている。私は以前、システムコール関連の本では外れを引いているせいもあって、特にありがたかった。類書を探している方にはおすすめの一冊といえるし、これならば著者の別の本も読んでみたいと思わせるだけの内容になっている。 # 慣れというか手抜きによりコメントは /* */ ではなく // になっています :-) 抄録 第1章 システムコール システムコール : OS がユーザに提供するサービスルーチンの集まり #incl