2020年は目標の年だった 新型コロナウイルス感染症の影響からついに延期が発表されてしまいましたが、2020年といえば「東京オリンピックの年」と意識していた人も多いのでは。 私が日頃から親しくしている性暴力の被害当事者団体のメンバーたちにとっては違います。彼女ら彼らにとっては、2020年は目標の年でした。そしてその目標のうち、2つがついに叶いました。 1つは、性犯罪刑法のさらなる改正に向けて、新たな検討会が設置されると決定したこと。 そしてもう1つは、その検討会のメンバーの中に被害当事者が入ったこと。 中央が、性被害当事者として検討会委員に選ばれた山本潤さん。3月17日に行われた法務省への要望書提出の後の記者会見(筆者撮影)2017年の改正時、見送られた論点がいくつもあった 110年ぶりとなった2017年の大幅な改正は「厳罰化」と大きく報じられましたが、「時効の撤廃や停止」「暴行脅迫要件の