元東映プロデューサー吉川進氏が2020年7月10日、この世を去った。84歳だった。 吉川氏は1958年に東映へ入社し、1964年に新設された「テレビ部」でプロデューサーとなった。初プロデュース作品は、歴史上の剣豪たちを主役にした連作形式のテレビ映画『日本剣客伝』(1968年)。やがて『ブラックチェンバー』(1969年)、『あひるヶ丘77』(1969年)をはじめ時代劇、ホームドラマ、文芸作品、メロドラマなどあらゆるジャンルの"大人向け"テレビドラマに携わった後、『人造人間キカイダー』(1972年)で初めて特撮ヒーロー作品を担当した。そして「スーパー戦隊シリーズ」の原点となる『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)や「メタルヒーロー」の元祖『宇宙刑事ギャバン』(1982年)などを手がけて、人気シリーズへと成長させた。 吉川氏が作り上げた"ヒーロー"たちには無敵の強さだけでなく、血の通った"人間味
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