この記事では2012年に話題になった「ヒト・コト・モノ」を、マーケティング的側面から振り返りたい。拙インタビュー連載「This is Hit!」において、いまのカルチャーやコンテンツ全般の課題として「ネットとリアルをいかに結ぶか?」「生活者とのインタラクティブ(双方向)な物語をデザインし、いかに体験化するか」といったテーマが2012年はリアリティを持って浮上してきた。数年前までは概念として、あるいは未来、海外の話として語っていたことが、日本でも当たり前になってきた印象だ。そこで、ここではそういった視点から、来る2013年も視野に入れたうえで注目すべき現象をピックアップし、そこから“ヒットの新・鉄則“を抽出してみたいと思う。 【1】「リアル脱出ゲーム」 「リアル脱出ゲームが面白い」「ハマった」――。私の周辺にいる20代の人たちから、そういった声をよく聞くようになったのは去年(2011年)半ば