住まいの中で事故が起こりやすい場所は、キッチン、階段、風呂場、ベランダです。この中でも階段は、滑って転ぶ、落下するなど、特に足元がしっかりしない幼児やお年寄りにとっての危険地帯。この危険をなるべく避けるためには、手すりや階段の仕上げなどにくふうが必要です。 今回は、この階段周りに着目して、安全な階段とはどんなものか、どのようなくふうができるのか解説します。 まず最初に階段の豆知識から。階段は安全性などを考慮し、建築基準法によって建物の用途や規模により、その幅、踏み面、蹴上げの寸法が決められています(幅、踏み面、蹴上げは右の写真を参照)。 A:階段幅とは「階段の横幅」のことで、広ければ広いほど多くの人がすれ違いができるため、公共の建物など大勢で使う階段の幅は広く設定します。一般的な家庭では最低75センチから可能です。 B:踏み面とは「階段の上面(足で踏む板)の奥行寸法」で、この寸法が大きい方