テレビやラジオなどでもたびたび取り上げられる「北海道にゴキブリはいない」説。結論から言えば、「いる」のだが、本州以南でのゴキブリとは事情がちょっと違うようだ。今年夏、記者が札幌市の名所で目撃したゴキブリのコロニー(生物集団)の実態を追った。 8月中旬の夜9時ごろ、札幌市中央区の円山公園を散策していた時のこと。ジョギング愛好家が走り抜ける小道のそばに目をやると、立ち木の根元付近でカサカサとうごめく小さな影が多数見えた。2本の長い触角、濃い茶色の体……。時には口に出すこともはばかられる「G」。ゴキブリそのものだった。 札幌市中心部の木に数十匹 公園内にあるハルニレなどの古木の、ゴツゴツとした表皮や空洞になった幹の内側から出たり入ったり。樹液を大量に出している大きな樹木や周囲の地面でもガサゴソ。1本の木に数十匹。数の多さから繁殖をともなったコロニーにみえた。涼しくなった9月下旬まで容易に観察でき
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