しかし、菅首相とそれを支えた自民党政治のことはもう忘れてしまってもよいのでしょうか。総裁選のどさくさで、支持・不支持どちらの人もこの1年間の政治に対して直接的に評価する機会を奪われてしまったのです。さらに言えば菅政権が終わることは「安倍政権」にも本当の区切りがつくことでもある。約9年間の安倍・菅政治を検証しないのでしょうか。まだ説明されないことが多すぎるのに。 しかし総裁選モードになったらこんな展開に。 『強まる安倍氏の影 各氏 積極的に働きかけ』(毎日新聞9月10日)。 蓋を開けてみたら、候補者はみんな安倍氏のほうを見ていた。9年間の検証どころではなかったのです。 高市早苗氏はそもそも安倍氏の後継を訴えていますが、岸田文雄氏も河野太郎氏も安倍氏へのアピールが目立つ。 森友学園問題を「蒸し返すな」 『岸田氏 安倍氏に配慮』という記事もあった(読売新聞9月9日)。岸田氏は9月2日にBS-TB