原爆が落とされた広島と、軍港があった呉に暮らす人々を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」を、映画館のない地域でも上映する動きが広がっている。配給元の東京テアトルによると、12月までに25都道府県のホールや公民館など340以上の会場で上映会が予定されている。 「この世界の片隅に」は、こうの史代さんの原作を片渕須直監督が映画化。昨年11月に公開された。口コミやSNSを通じて人気が広がり、観客動員200万人を超す大ヒットになり、ロングラン上映が続いている。広島から呉に嫁いだ主人公「すず」の戦時下の日常を細やかな描写で描き、観客の心を捉えた。 九州・沖縄の劇場以外の上映窓口になっている博映商事(福岡市、092・741・0306)によると、6月から8月末までに九州・沖縄の約50カ所で上映会がある。 5日には、福岡県新宮町上府…