はじめに:「自己評価、来月末までに提出してください」 毎年この時期になると、エンジニアのTeamsに静かな絶望が漂います。 「自己評価、来月末までに提出してください」 本業のコードは書けます。設計もレビューもできます。でも「この半年間の自分の貢献を、評価者(上司)が判断しやすい形で言語化してください」というタスクには、異常なほど手が止まります。 理由は明快です。人間の記憶は、アーカイブではなくキャッシュだからです。 半年前にこっそり直した型定義の整理、リリース直前に発見して修正したバグ、レビューで何度も指摘した設計の一貫性——これらは、記憶の彼方に消えています。残るのは「なんとなく頑張った」という感覚だけ。 そして人は、感覚で評価票を書きます。 今期、自分はそれをやめました。そして、AIを使うこと自体が「評価される行動」になりつつある時代に、その判断は結果的に正しかったと思っています。 「

