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ブックマーク / 1000ya.isis.ne.jp (2)

  • 0980夜 『グレン・グールド著作集』 グレン・グールド − 松岡正剛の千夜千冊

    グレン・グールド著作集 グレン・グールド みすず書房 1990 Glenn Gould Glenn Gould Reader 1984 [訳]野水瑞穂 空虚を配分する。決して高まらないで、意識を存分に低迷させて分散させる。どんなスコアにも、もうひとつのスコアがありうると確信する。こんなことがグレン・グールドにできていたなんて、いまでも信じられないときがある。 さきほど久々にブラームスの『インテルメッツォ』を聴いた。ここは西麻布の外れた一郭の、木立の中の部屋。すっかり暮れなずんだ都心の空気の中を、朝からの五月雨が降りしきっていて、庭の木々の葉脈に沿って次から次へと流れ落ちている。グールドの「躊」「躇」と「序」「破」「急」をまん然と追いながら窓外のほうに耳をむけてみると、そこでは雨垂れの不確かなリズムがうっすら混じっている。 えっ、宮城道雄だっけ? 「さみだれのあまだればかり浮御堂」。ああ、こ

    0980夜 『グレン・グールド著作集』 グレン・グールド − 松岡正剛の千夜千冊
    asukab
    asukab 2017/12/25
    美が思いがけなく傷つくことを、どう表現するか。
  • 0987 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    若き日の白川さんは読書をして一生を送り切りたいと決断した人である。その読書も「猶ほ浅きを嫌ふ」という覚悟で臨んだ。そして、それを成し遂げた。 その白川さんについて、ナムジュン・パイク(白南準)は「日の人は白川静を読まなくてはダメよ」とぼくに言っていた。当時、世界のビデオアートの先頭を切っていたパイクは、『遊』創刊号にいちはやくエールをおくってくれた人である。 そのころ日のアーティストはおろか、知識人でも白川静を読んでいる者など、ほとんどいなかった。白川静をもちだして話に乗ってきてくれたのは、ぼくの周辺では武田泰淳・中野美代子・杉浦康平くらいだったろうか。いま、ぼくの手元には、その武田泰淳の赤坂書庫からせしめた『漢字』初版が残っている。赤鉛筆と青鉛筆の泰淳マーキングがついていて、懐かしい。 ナムジュン・パイクが白川静を読むべきだと言ったのが、さて、何年のことだったかは、はっきりしない。1

    0987 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
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