前原誠司宇宙開発担当相（国土交通相）のもとに作られた「今後の宇宙政策の在り方に関する有識者会議」（座長＝松井孝典・千葉工業大惑星探査研究センター所長）が１３日、「宇宙庁」創設などを盛り込んだ提言の骨格をまとめた。２０日に最終提言を前原担当相に提出する。 　宇宙産業の規模を２０２０年までに７兆円から１４兆円に拡大させることを目標に、人工衛星を使った事業で海外に展開する必要があるとした。 　施策の実行のため、現行の宇宙開発戦略本部に代わり、文部科学、総務、経済産業各省などにまたがる宇宙予算を一元的に取り扱う宇宙庁の創設を掲げた。宇宙庁の政務三役と理事５人による「経営会議」を設け、放送・通信、地球観測など１０程度の事業部門ごとに「専門調査会」を作るとしている。 　民主党は昨年、政策集で宇宙行政の一元化を掲げた。泉健太・内閣府政務官（宇宙開発担当）は「すりあわせをしたわけではないが、方向性は一致し

政府の事業仕分け第２弾で、「仕分け調査員」として公益法人を事前調査していた民主党の衆参新人議員９５人が、枝野幸男行政刷新相に調査結果を渡した。職員がおらず事業を外部に丸投げしているなど約１００法人を「問題あり」と指摘した。 　枝野氏らは約１２００法人から３００法人を仕分け対象として絞り込む一方、新人は残る９００法人を調査。法人内に理事長の個人事務所を併設▽民間から高額の入会金や審査料を徴収、といった問題のある法人を拾い上げた。

千葉県柏市は１４日、大地震などが起きたとき、ラブホテルを含めた市内の宿泊施設を高齢者や障害者、妊婦らの避難所に活用するため、市内の二つの業界団体と協力協定を結んだ。県防災政策室によると、県内で民間の宿泊施設と同様の協定を結んでいる自治体はあるが、ラブホテルを含めたケースは初めてという。 　体育館での集団の避難生活が難しい被災者と介護者や、帰宅困難者らが対象で、寝泊まりの場所や食事、入浴を提供してもらう。費用は市など行政側で負担する。期間は災害発生から原則７日以内だが、状況に応じて延長する。 　市と協定を結んだのは、２２施設でつくる市旅館業組合（束原ふじを組合長）と、１１施設でつくる柏モーターリストホテル組合（八木和男組合長）。計３３施設の部屋数は１１９１室。両組合によると、うち十数施設がラブホテルという。 　締結式後、秋山浩保市長は「万が一のとき、行政のできることには限界があり、民間のサポ

新党「たちあがれ日本」（平沼赳夫代表）は参院選比例区で使う党の略称を「日本」として中央選挙管理会に届けることを決めた。「日本」は新党日本（田中康夫代表）が使用しているが、総務省選挙部は同じ略称でも受理するとしている。 　田中氏は１４日の記者会見で、複数の政党で同じ略称が認められることについて、「憲政史上前例がない」と総務省の対応を批判。新党日本が参院選比例区に候補者を立てて略称を「日本」で届けると、「日本」票は有効得票数に応じて案分される。 　公職選挙法では、党名の届け出期間について、参院議員の任期満了日の９０日前から７日間に政党の正式名称と略称を届けることを規定。「たちあがれ日本」は、今月末にも党の正式名称と略称の「日本」を届ける見通し。

暴力団員であることを理由に結婚式などを開く契約を解除したのは不当だとして、指定暴力団共政会系組幹部が、プリンスホテル（本社・東京）を相手取り、慰謝料など計約２４５万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、広島地裁で言い渡された。福田修久（のぶひさ）裁判官（上田賀代裁判官代読）は「暴力団員の挙式はトラブルや信用失墜につながり、ホテルにとって不利益が大きい」と幹部の訴えを退けた。 　暴力団問題に詳しい専門家らによると、ホテル側による暴力団員の使用拒否を認めた判決は珍しいという。全国で機運が高まる暴力団追放運動にも影響を与えそうだ。 　１３日に言い渡された判決によると、幹部は２００８年１１月、暴力団員であることを明かさず、広島市南区のグランドプリンスホテル広島で０９年２月に結婚式と披露宴を挙げる契約を結んだ。しかし、０９年１月、警察当局が幹部が暴力団員であるとホテル側に通報。ホテル側は「暴力団員が申し

電車でスリをしようとしたとして、警視庁は、文部科学省大臣官房政策課事務官、鈴木雅博容疑者（２８）＝千葉県袖ケ浦市奈良輪１丁目＝を窃盗未遂容疑で現行犯逮捕したと１４日発表した。 　捜査３課によると、鈴木容疑者は１３日午前９時２５分ごろ、新小岩―錦糸町駅間を走行中の総武線快速上り電車内で、千葉市の大学生の女性（１８）が右肩に掛けていたショルダーバッグの中に左手の指を差し入れ、金品を盗もうとした疑いがある。 　鈴木容疑者は「バッグのファスナーを開け、金をとりたいと思った」と容疑を認め、「今年に入り、ほかにも２、３回やった」と供述しているという。

大阪府寝屋川市の当時の自宅で娘を揺さぶり重傷を負わせた末に死なせたとして両親が傷害致死容疑で逮捕された事件で、母親の岸本美杏（みき）容疑者（２７）が大阪府警の調べに対し、１歳１０カ月で死亡した三女瑠奈（るな）ちゃんに日常的に暴行を加えていたことを認める供述を始めたことが捜査関係者への取材でわかった。これまでは「私自身は何もやっていない」と容疑を否認していた。 　捜査関係者によると、美杏容疑者は「夫が働かず、そのストレスを三女にぶつけ、たたいてしまった」などと供述。アルバイトなどの仕事を転々としていた夫の憲（あきら）容疑者（２６）に就職するよう求めると「生活保護を受けているんだから働かなくていい」などと言われ、ストレスをためていったと説明している。４人姉妹の子どものうち瑠奈ちゃんだけに暴行を続けたことについては「一番言うことを聞かなかったから」と話しているという。 　憲容疑者は府警の調べに対

４歳の長女の顔に物をぶつけて１０日間のけがを負わせたとして、兵庫県警は１４日、同県加古川市平岡町土山、無職井手迫敏光（いでさこ・としみつ）容疑者（２９）を傷害容疑で逮捕し、発表した。 　加古川署によると、井手迫容疑者の逮捕容疑は、１１日午前１１時ごろ、自宅で長女（４）の顔にプラスチック製のおもちゃ箱やミニカーを投げつけ、額を切るなど１０日間のけがを負わせたという内容。井手迫容疑者は、妻と１〜７歳の子ども４人と暮らしており、取り調べに対し、「取り込んだ洗濯物の上で遊んでいたので腹が立ってやった」と容疑を認めているという。 　同署には１４日、県中央こども家庭センターから、井手迫容疑者宅で児童が虐待されているとして、「保護するので同行をお願いします」と要請があったという。