九州電力の真部利応(としお)社長が各支社を回って社員と直接対話した際、「やらせメール」問題について、「電力会社としての使命感から行ったことで、全て悪いとは言えない」などと話していたことが28日、複数の社員の証言でわかった。 九電トップとしての問題意識の欠如を物語る発言で、社員から批判の声が上がっている。一方、この日記者会見した真部社長は、今回の直接対話を踏まえ、「社員の理解も得られた」と続投に自信をのぞかせた。 九電によると、真部社長は8月末から1か月かけ、東京を除く8支社などを訪れ、全社員の1割以上、約2000人と直接対話した。 複数の社員の話では、やらせメールの背景について、真部社長は「コンプライアンス(法令順守)というより、管理職のマネジメントの問題だ」などと説明。やらせメールを呼びかけた社員の行動を上司が掌握していなかった点が問題だとする認識を示した。