■音響外傷の症状 大音量で音楽を聞いていると、急性の内耳障害である「音響外傷」を起こしてしまうことがあります。主な症状は、普段はよく聞き取れる音も聞こえなくなる難聴と耳鳴り。 以前は「音響外傷」というと、仕事中に大きな音を聞くことが多い職場で起きる症状でしたが、コンサートなどで大型のスピーカーが使用されるようになってからは、コンサート会場での音響外傷が増加しました。普段から携帯用音楽プレイヤーで音量を大きくする癖がある人にも注意が必要ですが、夏フェスなどに行って大音量で音楽を楽しむ人が多いこの季節は、耳の健康にも少し注意するようにしましょう。 ■音響外傷の原因 ヒトを含む哺乳類は、鳥類や爬虫類などの他の動物に比べ、夜間の視力と聴覚が優れています。これは遠い祖先が月明かりの夜に活動し、昆虫などを捕食していたからだと考えられており、ごく小さな音でも聞き分けられるように発達しています。