「このチャンスを逃しちゃいけない」産業ロボットのスタートアップ、Mujin最高経営責任者(CEO)の滝野一征には心中期するものがあった。パートナーで人工知能(AI)などの研究者であるデアンコウ・ロセンの研究成果をもとに開発した物流倉庫を無人化するシステムをユニクロに売り込もうとしてきたが、なかなか話が進まない。ところがこの日、ある企業経営者の紹介でユニクロの総帥である柳井正にプレゼンするチャ
日本から経済成長が失われた時代に、炭鉱の町のさびれた商店街から飛び出し世界的なアパレル企業へと駆け上がったユニクロ。無名の紳士服店はどうやってグローバル企業への階段を上ってきたのか。その裏にあった知られざるストーリーを、5回連載でひもとく。「日下君、君は有明の店長だ。有明は世界最大の店になるんだ」日下正信が柳井正からこう告げられたのは、2015年春。この時、日下は柳井の真意が理解できなかった。
2023年9月にファーストリテイリング傘下「ユニクロ」の社長に就任した塚越大介。まだ45歳の若さながらファストリを束ねる柳井正の後継者の最有力候補として一躍注目を集める存在となった。塚越の最大の功績はユニクロにとって長年の経営課題だった米国事業の黒字化だ。その難路の道のりで、塚越には人知れない葛藤があった。「な、ぐちゃぐちゃだろ。100回言ってもまたこうなるんだよ」米ニューヨークの繁華街、ソ
かつて海底炭田があったUBE(旧宇部興産)発祥の広大な埋め立て地。そのすぐ隣にある宇部中央銀天街には、シャッターの下りた店や朽ち果てた建物、それに更地が連なっている。瀬戸内海に面する山口県宇部市。この小さな商店街からユニクロが生まれた形跡は、今では何も残されていない。柳井正が少年時代に暮らした紳士服店も、1990年代半ばまでファーストリテイリングの本社が入っていた「ペンシルビル」と呼ばれる小さ
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