米金融当局による非伝統的な政策は、債券利回りに対する市場の期待に確実に影響を及ぼせることを示していると、欧州中央銀行(ECB)が29日公表した調査リポートが指摘した。 ECBのカルロ・アルタビラ氏とニューヨーク連銀のドメニコ・ジャンノーネ氏による同リポートでは、大規模資産購入およびフォワードガイダンスをめぐる市場関係者の予測が米国債や社債の長期利回りに与え得る影響について調査した。アナリストらは米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表の予想を修正する傾向にあり、米国債および社債に「統計的に顕著で、経済的に重要な影響」を及ぼしたと指摘した。 アルタビラ、ジャンノーネ両氏は「予想を行う市場関係者らは、金融危機への対応としてFOMCが講じた緩和措置に反応する形で、債券利回りが顕著に低下すると見込んだ」と指摘。さらに「低下は、1年以上の長期にわたり根強く続くとも予想した」と記した。 原題:Fed