生まれ育った土地を離れ都会で暮らしている人は意外と多いと思う。 親が元気なうちはたまに帰るくらいでよくて、「田舎に帰っても仕事もないし」と言うのが免罪符の役割を果たしていたり。 親が元気なうちはいい。両親とも元気なら。でもどちらかが倒れたり病気になって面倒をみる必要がでてきたとき、そのときどうするか、やはり考えてしまう。 これから先、両親ともにこの世を去ったあと、あの家や土地をどうしたらいいのだろう。親戚も周りに住んでいるし、先祖代々受け継がれ守られてきた土地ということもあって簡単に売ったりはできないだろう。 老後、そこに住むというのも有りかもしれない。家賃はかからないし、静かでのんびりできる。でも、でもと思う。何十年もそこから離れていた自分が戻ったとして、なにか楽しいことがあるだろうか。近所に仲の良い幼なじみがいるわけでもないし、地元の学校を卒業して何十年も顔を合わせていない同級生と今更