去る2月、コンドームのオカモト株式会社が浣腸薬最大手のイチジク製薬を買収した。イチジク側からオファーを出した友好的M&Aだというが、経営コンサルタントの板倉雄一郎氏は「買収による収益拡大が考えられにくいライブドアとニッポン放送の例とは異なり、規模は小さいものの相乗効果を生むはず」として興味を持っているという。 オカモトのプレスリリースによると今回のM&Aの狙いは、1.取扱商品の拡充、2.商品の開発・企画力の強化、3.事業体制の共用化。「今年1月のP&Gによるジレット買収は、取扱商品が重なっていない、流通ルートや販売網が同じなどの理由からM&Aの成功例だといえます。オカモトとイチジクも同様のケース。インターネットのシッピングサイトを調べたところ、意外にもコンドームとイチジク浣腸を一緒に買っている人は多いのです」(板倉氏)。これにより、いわゆるクロスセル(同じ顧客に別の関連商品を売ること)拡