来年4月から、パート従業員や派遣社員といった有期雇用の労働者が同じ職場で5年以上働いた場合、本人が申し込めば雇用期間を定めない無期労働契約に転換できる「無期転換」の制度が始まる。だが、これを前に雇用主が契約更新を打ち切る「雇い止め」が増えると懸念され、連合や北海道労連はルールの周知を図るとともに、相談体制を強化している。【藤渕志保】 「5年を超えて働く人はもう雇用できない」。今年度の契約更新を前に、札幌市では児童会館で働くパート職員ら約160人の契約打ち切りが言い渡された。相談を受けた道労連などの支援で団体交渉をした結果、約140人の契約は今年度も更新された。雇用主は「雇い止め」を否定しているが、道労連は「無期転換前を狙った打ち切りで、許されない」と指摘する。